
あらすじ
魔女や魔術師が忌み嫌われる国で、魔女として生まれた伯爵令嬢エレンティナは、魔女であることを隠すため一生独身を誓っている。
婚約者から婚約破棄されるよう仕向けて、ようやく婚約破棄されるが、なんと新たな婚約者が!
しかも、その相手は王の縁戚で側近でもある公爵家・アーデンだった。
「隠す魔法」が得意なエレンティナだが、もし生まれた子供が魔女だったら…?何かの拍子で魔女だとバレたら一族全員が処刑されてもおかしくない。でも、相手が公爵家なら格下の伯爵家が婚約破棄するのは不可能……
「こうなったら、あちらから婚約破棄させるわ!」
そう決意したエレンティナは、アーデン公爵と婚約破棄するため、あれこれと画策するが…!?
感想
婚約破棄するため、斜め上の方向に頑張るエレンティナとエレンティナを溺愛する身だしなみに無頓着でコミュ障なワンコ系アーデン公爵の攻防戦が面白かったです。
リードしてくれるようなタイプじゃないし、ワンコ系といってもダメワンコなアーデン公爵ですが、仕事に関しては腹黒い一面もあってギャップ萌えでした。
それに、イケメンになってもワンコを発揮するのは、エレンティナにだけというところも。
だけど、そもそもなんでこんなに溺愛されてるんだろうと思っていたら、それが明らかになるのは後半。
幼い時に会っていて…だけではない「魔女問題」を絡めたエピソードに納得でした。
アーデン公爵のダメワンコっぷりと斜め上の方向に婚約破棄しようとするエレンティナ、魔女問題…読み応えのある作品です。