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あらすじ
サルヴェール侯爵家当主、レオナルド・サルヴェールに嫁いだリゼット。政略結婚とはいえ結婚するのだからと意気込んでいた彼女に待っていたのは、なんと新郎不在の結婚式。
さらに侯爵家で生活するようになってもレオナルドには一切会えず、屋敷の中でただ手芸に勤しむだけの孤独な日々が続いていた。
「政略結婚で嫁いだ妻には会いたくないと、多少の愛嬌すら振りまく必要がないとお考えなのですね。ならばこちらにも考えがございます!」
我慢の限界に達したリゼットはレオナルドの部屋に『とある罠』を仕掛け、レオナルドに宣戦布告をする。名門侯爵家で巻き起こる、華麗なる夫婦喧嘩の結末は――!!
感想
結婚式にも現れず、結婚後も姿を見せないレオナルド。
大人しく従順だと思われていたリゼットは、実はかなり芯が強く行動的な女性で「そんなに会いたくないのであれば、会いたくなるよう仕向けてやろうじゃない!」とレオナルドに罠を仕掛けるのです。
レオナルドを捕獲するための罠なんですが、これがすごく面白いアイディアで。リゼットに協力した侍女たちも「旦那様はレアキャラ」だと思ってるので、捕獲作戦にノリノリで読んでいて楽しかったです(レオナルドのリアクションも面白い)!
そんなリゼットの嫌がらせに思いっきり翻弄されたレオナルドですが、あんなにも妻に無関心だったのにどんどん夢中になって溺愛するまでに。この過程がすごく可愛いくてキュン。
レオナルドがしたことは最低だったけど、リゼットの前向きな性格もあり最初から最後まで楽しい作品でした。