あらすじ
皇帝陛下の妃「最愛」候補に選ばれた五十番目の妃ソーニャにはある秘密があった。
それは【死ぬとその一日前まで時間が巻き戻る祝福】と【死に繋がる不幸を招き寄せる呪い】を持ってること。
後宮にも「最愛」にも興味がないソーニャだったが、後宮に入ってからは玉の輿を狙う妃たちから嵌められて、毎日死に戻りしていた。
「正直すぐにでも帰りたい。ああ、早く『最愛』を決めてくれないかな」
そう願うソーニャだったが、ある日、階段から落とされて死んでいく姿を皇帝陛下に見られて状況が一変する。
いつものように死に戻りして、階段から落とされたことも皇帝陛下に会ったことも無かったことになるはずだったのに…皇帝陛下から怒りの言葉を受けたのだ。
「貴様だったのか!毎度毎度毎度毎度!!!!時間を巻き戻してばかりいた奴は…!何度巻き込めば気が済む!?こちらは頭がおかしくなりそうだったぞ!!」
なぜ、無かったことになってないの?ま、まさか…
「私の祝福は、【どのような他者からの祝福や呪いであってもその影響を受けにくくなる】というものだ!!」
なんと、皇帝陛下はずっとずっとソーニャの祝福に巻き込まれていたのだ。
しかし、ソーニャは「呪い」によってどうしても死んでしまうし、祝福によって死に戻りしてしまう…
それを知った皇帝陛下は、
「貴様を私の『最愛』にする。要は不幸だから死ぬのだろう!!つまり貴様を幸せにすればいいということ!!いくらでも幸せにしてやるわ!!」
と言い出して…!?
感想
【死ぬとその一日前まで時間が巻き戻る祝福】と【死に繋がる不幸を招き寄せる呪い】を持つソーニャと自身の祝福のせいで強制的に巻き込まれる不憫な皇帝陛下(終わったと思った仕事が何度も何度も振り出しに戻ったり)のコメディ作品……めちゃくちゃ面白かった!!
何が面白いって皇帝陛下のキャラと行動(キュンとするシーンがない笑)!!
ソーニャの死に戻りに巻き込まれる度にいろんな能力を身に付ける⇒超人になる⇒おもしろい男になる…皇帝陛下の過去があんまりにも不憫でめっちゃ笑いました笑!!そりゃブチ切れパワーだわ。
それに、ソーニャが死なないようブチ切れパワーとスペックの高さで絶対絶命のピンチを切り抜けるところも、それがかっこいいというか面白いに振り切っているところもいい。
何度も読みたくなる楽しい作品でした(恋愛要素はほんの少し)!!