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あらすじ
気が付くと、聡明で完璧な侯爵令嬢から王太子の婚約者の座を奪いとった子爵令嬢ソフィアになっていた私!
ソフィアとしての記憶はあるものの、何でそんなことをしたのか全く理解できない。だって、可愛いだけで人の恋人を誘惑する女も、誘惑される男も私は大嫌い!!
それは周囲の人間も同じらしく、私も王太子もみんなに冷たい目で見られている。まぁ、やってしまったことは仕方がない。
どうにか、王太子の評判を上げ、侯爵令嬢との仲を元に戻して、自分は穏便に退場しようと奮闘するけれど……「人が変わった」ように真っすぐな努力をするソフィアを認める人が、一人二人と増えていき――!?
感想
侯爵令嬢から殿下を奪うという断罪されてもおかしくない立場からスタートって珍しい。ストーリーも面白くって、今まで読んできた中でも上位に入るほどお気に入りの作品です(愛が感じられる作品だった)。
前世の記憶を取り戻す前のソフィアは、バカなぶりっ子お花畑だったので周囲から冷たく見られていましたが、ひたむきに努力する姿に周りもソフィアを認めていきます。
そして、何よりもソフィアの作戦によってビンセント殿下が変わった。誰にも認められなかったから、誰も認めてこなかった(そういう環境で育った)評判最悪のビンセント(ソフィアのことがある前から)。
それには王族なりの事情があったわけですが、ソフィアによって成長する姿には感動しました(どうしたらいいのか分からない子犬みたいな殿下もかわいかった)。
それにより、ソフィアだけではなくビンセント殿下への周囲の目も変化。殿下とソフィアと関わった人たちのそれぞれの視点があるので、周りがどう感じたのかもより深く伝わってきました(特に庭師のところが好き)。
そんなビンセントとソフィアのやり取りをほのぼのした気持ちで読んでいたわけですが、本当にびっくり!!まさかの殿下に婚約破棄された侯爵令嬢が転生者だった!!しかも原作知識を持った転生者。
この侯爵令嬢がいろいろやらかして、最後にはざまぁされるのでそのあたりも楽しめると思います!!