あらすじ
侯爵令嬢エリザベータ・フォン・アルヴァハイムには前世の記憶がある。
熱中していた乙女ゲームの内容を事細かに覚えているのだ。
推しキャラは、自身の婚約者にして王国の王太子のクラウス。
彼のハッピールートを成就させるため、ゲームのメインヒロインであるアリス・アイメルトに対し、憎まれ役を演じる。
ところが、持ち前の世話焼きと気高さが災いして、アリスに慕われてしまい……。
果たしてエリザベータは、クラウスの幸せを見届けることができるのか?
感想
大好きなクラウスとずっと一緒にいたくて、どんな過酷な教育にも涙を見せることなく耐えてきたのに、その資格?条件?が自分にはないことを知ったエリザベータ。
どうしてもクラウスには幸せになってほしい(死なないでほしい)エリザベータは、ゲームヒロインであるアリスとクラウスをくっつけようと悪役を演じるんですが、なぜかアリスに好かれてしまうという。
その好かれた経緯がなかなか笑っちゃう展開で、アリスをいじめていた令嬢さえもタジタジで面白かったです。
ちょっと不穏な空気もあるし、クラウスへの気持ちを押し殺さなくてはいけないし…というところもありますが
コメディ要素がたっぷりなのでめっちゃ楽しい!!
無表情なクラウスの嫉妬ぷりやアリスVSクラウスの構図、クラウスとエリザベータの空回ったやり取り、言い出したらキリがないほど笑いが散りばめられています。
特にクラウスの鋭いツッコミが好き!
ハンカチの時のツッコミとか吟遊詩人へのツッコミとか…無表情で言ってるから余計に笑っちゃう。
クラウスがエリザベータのことを好きだというのも読者にはわかるように描かれているので、そういう安心感も好みです。