あらすじ
見た目は地味な令嬢だが、実は強い魔法力を持つアナベル。
父が死んだ日、婚約者からいわれのない不貞行為で婚約破棄を言い渡されたアナベルは
「あの男と結婚せずにすむ…なんと嬉しいことでしょう!」
と喜ぶも、婚約者から魔法力で解けない呪いの腕輪をはめられてしまう。
もし解けなければ半年後に死…!
大人しく死ぬつもりなんてない!とアナベルは解呪に必要な「月の欠片」を探すことに。
偶然にも「月の欠片」の持ち主・セイン公爵と出会ったアナベルは、ゆずってもらう代わりに彼の偽装婚約者になるが……!?
感想
ワケアリのぽっちゃりセイン公爵と不憫な上級魔法使いアナベルのラブストーリー。
ワケアリなセインの叶いそうで叶わなかった願いが切なかった。見た目も美しくて身分も高いゆえですね。そんなセインの願いはアナベルによって叶うわけですが、アナベルは「恋を知らない」わけで…。
ありがちな鈍感というよりは「この気持ちが分からない」という感じだったので、応援したい!と思いながら読みました。
セインはずっとアナベルに誠実で優しくて、しかも見た目がぽっちゃりだから癒される…二人の恋があまりにも穏やかでほっこり。
だから余計に悪人が悪人らしく感じました。もう本当にアナベルの元婚約者がクズで、「人ってこんなにもクズになれるんだ」と思ってしまうほど。その分「ざまぁ」の爽快感がすごかったですが笑
陰謀やらピンチに陥ることもありますが、アナベルたちがチートすぎて気持ちいいくらいに解決!チート能力で悪者を成敗するストーリーが好きな私にとって楽しい作品でした。