あらすじ
結婚式まであと半年を切っているのに、ある日突然、婚約者・ゴルマンから婚約破棄された子爵令嬢ルシア。
さらにその一週間後にルシアに元に届いたのは、ゴルマンとルシアの従妹・イレーナの結婚式の招待状だった。
わざわざルシアを嘲笑うために結婚の報告にやってきたイレーナによって、ゴルマンたちの目的に気付いたルシアとルシアの兄。
家格的に欠席は許されないが、ルシアの兄は仕事で同席できない。
ゴルマンとイレーナの結婚式に頭を悩ます二人だったが、休暇中に遊びに来ていた兄の友人・フィルが「僕がルシアちゃんと一緒に行こうか?」と同行してくれることに。
いつもマイペースで子供みたいなフィルと一緒に結婚式に参加することになったルシアだったが、ルシアとフィルを見た出席者たちがざわつき始めて…
感想
ゴルマンやイレーナたちへのざまぁから始まる「ちょっぴり切ないほのぼのラブストーリー」でした。
甘えん坊でグダグダなフィルとそんなフィルを受け止めるルシアのやりとりがほのぼのしていて、ほのぼの系かと思っていたらルシアが少しづつフィルの正体に気付き始めて…。ついにフィルが自分の正体を明かすシーンでは切なくてたまらなかったです。
自分の立場を理解しつつもルシアを諦められないフィルの暴走っぷりもルシアの逞しさも…それに何と言っても、妹想いで優しいルシアの兄が素敵で本当に良い作品だった。
聖堂でルシア兄がルシアにかけた言葉に思わず涙が溢れて…。
しかも、あざといルシアの従妹が意外な行動をとったりして、嫌いな奴だった人を好きになれるシーンがあるというのも良かったです。