あらすじ
義父と義姉から捨て置かれ孤独だった病弱なミリアンは、唯一優しくしてくれる執事のアランに恋をしていた。
そんなある日、ミリアンは義父から「ここから出て行ってほしい。二度と関わらないでくれ」と告げられる。
優しくしてくれたアランに別れと感謝を伝えて、一人で出て行こうとするミリアン。
しかし、
「これからもずっとミリアンお嬢様のお傍に…」
と言ってくれたアランと新しい生活を始めることに。
その生活は幸せそのもので、ミリアンは穏やかな日々を送っていた。
しかし、ある日ミリアンは見てしまうのだ。
アランが暗い部屋でプレゼントされた花を握りつぶしているのを――
怯えるミリアンを見て笑っているアランを――
そう、ミリアンはアランのことを何も知らなかったのだ……
感想
ミリアンが男性から花をもらえばそれを握りつぶし、ミリアンが危害を加えられれば相手を殺してしまうほどの勢いで殴る…かなりのヤンデレ執事アラン。
しかも、どうやらミリアンが義父に「出ていけ」と言われたのもアランが仕組んだよう(ミリアンのために)。
アランの手段を選ばない異常な執着にもゾクゾクしますが、ストーリーもこれがまた不穏。
アランの父親を殺したのはミリアンの義父(今はアランの命を狙っている)、そして、義姉はアランを手に入れようとしている…
それを知ったミリアンが勘違いしてしまい二人の間に溝が…。
なんとも危うい空気でストーリーが始まるのです。
アランがミリアンのことを好きなのは間違いないと思うけど、その異常な執着が今後どういう形で描かれるのか楽しみ(もしかしたら義父も義姉も抹殺されるんじゃない?と思ったり)。
ちなみに、店主が話していた「頭の切れる孤児」はアランのことじゃないかと(この時に「しおり」をもらったんだろうか)。だとすると、ミリアンを手に入れるためにアランがどんな策を講じるのかも期待できそう。
アランとミリアンの恋の行方、ミリアンの家族、アランと義父の確執…謎が散りばめられていて続きが気になる作品です。