あらすじ
なんの因果か同じ時を何度も巡っているイリア。
そして、またあの光景を目にするのだ。息もできないほど愛している婚約者・ソレイルと妹が恋に落ちるのを。
何度も人生を繰り返すからといって、すべての人間が同じ行動を取るとは限らない。私を含めて誰もが少しずつ違う人間になっている…それなのに……ソレイルの妹への恋心だけは変わることがない。
どうして、私だけが同じ時を繰り返すのだろう。抗えぬ運命の中、やりきれない恋心を抱え苦しむイリアの前に現れたのは――。
感想
ソレイルに愛されたくて必死に努力しているのに、その努力が報われないイリア…息もできないほど愛しているソレイルから妹の殺害容疑(無実)をかけられて、最期に死亡する…って本当に辛い(一度目の人生)。
それだけでも辛いのに、目を覚ますとまたソレイルが妹に恋をするのを見なくてはいけないって……。
もう本当にイリアの努力は報われないし、イリアの両親や妹、婚約者がクズすぎて読んでいるとどんどん辛くなってくるんですが、すべてを諦めた時に出会ったのがカラス。
このカラスの過去や孤独にも涙だったんだけど、それ以上にカラスがイリアを求めて何度も時を超えて彼女の死を見続けるシーンはもう辛くて。
だからこそ、二人に起きた奇跡には涙が溢れました!!そっか、これは二人の壮大な愛のストーリーだったんだね、と。
ずっと辛いシーンばかりだったけど、最後にこんな幸せな展開が待っていて本当に読んでよかったと思います。