あらすじ
ある日突然、自分の子供が犯人だと言われたら…?同じ幼稚園に通う4人のママ友たち。
いつも仲良かったはずなのに、一つの事件から疑心暗鬼に陥っていく…
車の傷、自転車のサドルの穴… 連続する不可解な出来事。みんな好き勝手に噂する。
憶測と事実がないまぜとなり…、本当の犯人は誰?
感想
4人の園児たちの誰かが車に傷をつけた事件。その事件から関係が崩壊するママ友たちが描かれていました。
最初は「誰が傷つけたから分からないから、みんなで車の弁償をしよう」ということだったのに
一人のママ友(高見さん)が自分を守るために「自分の子は悪くない。賠償金は払わない」と別の子を犯人に仕立てあげてしまうところから始まります。
しかも、解決する前にサドルの事件やボヤ事件が。園内広まる自分たちの噂、子供を犯人に仕立て上げられた母親…
この作品は4人のママ友視点で描かれていて、誰が何を黙っていたのか…あの日何をしたのか、それぞれの思惑によりどうなったのか…というのが読み進めると明らかになっていきます(冒頭のある子どもの行動が意味不明だったけど、高見さん視点のストーリーで判明します)。
サドル事件とボヤ事件は後半で犯人が分かりますが、車に傷をつけた犯人とその真相は最後の最後。
この犯人がとっさに取った行動も考え方も母親そっくりで「私は何も悪くない」という笑顔に複雑な気持ちになりました。