あらすじ
幼馴染であり最愛の婚約者・でもあるマシュー王太子から
「卒業の日まで、マリア(男爵令嬢)と恋をすることを許してほしい。卒業したらセイラと絶対に結婚するから」
と告げられた公爵令嬢セイラ。つらい気持ちを押し殺し、それを了承したセイラだったが
マシューとマリアの情事を目撃してしまい、ついに心が折れてしまう。
彼の幸せは壊したくない、でも、他の人を愛する彼の側にいたくない…
そう考えたセイラは、彼を愛する自分を殺すことにした…。
感想
マシュー王太子に関するすべての記憶を消したセイラ…この作品は、セイラのもう一人の幼馴染との恋よりも
マシュー王太子とマリアの「ざまぁ後」の後悔とか愚かさとか、そういった心理描写が印象的な作品でした。
マシュー王太子が、愛していると思っていたマリアのことを実はどう思っていたのか、自分に無関心になったセイラを取り戻そうと必死になったのはなぜなのか…
すべて自業自得でセイラへの甘えと愚かさゆえなんだけど、少しだけ切なかったです。
だけど、マリアにはまったく同情できず。自分が幸せ?になるために、色仕掛けで男たちを利用したり、嵌めた罪は重くて相応の罰を受けるわけです。この罰がマリアがしてきたことを表わしているなと。
あの薬は治療薬ではなく、王城でのことかな?長い期間、罰を受け続けたということなのかなと思いました。