あらすじ
男爵だった父が亡くなり、爵位を継いだ叔父の世話になっているリンデは、従妹のエルナに婚約者を奪われ、年の離れた商人の後妻として買われることになった。
療養中の母がいるため、逃げ出したくても逃げられない状況の中、リンデは子供の頃に喧嘩別れをした幼馴染のバルトから金貨100枚と引き替えに求婚される。
彼の目的はお飾りの妻。利害の一致により「金貨100枚でお飾りの妻になること」を決意したリンデは、愛のない「いい夫婦」を演じることに…
感想
すれ違いと勘違いの両片思いのちょっぴり切ないラブストーリーでした。
バルトの拗らせっぷりがすごくて(拗らせてしまったのにも理由があるけど)、リンデに「恋人ができても構わない」と言ったり、リンデではない令嬢を褒めたり…そのたびに傷つくリンデが読んでいて切なかったです。
なんでバルトがそんなにも拗らせてしまったのかは、話が進むと明らかになりますが…
それもこれも全部リンデのことが好きだから。バルト目線のストーリーを読むとバルトの苦悩も伝わるので、これもまた辛いところでした。
本当はお互い好きなのに…と焦れ焦れしながら読みましたが、誤解が解けてハッピーエンドとなり本当によかったです。
ちなみに、リンデの元婚約者は最後までクズ。本当にクズ。そして、従姉妹のエルナにも嫌悪感でした。そのあたりにも注目して読んでほしいと思います(イラっとするかもしれないけど)。