「レナードの朝」は、難病の治療に挑む医師・セイヤ―と話すことも身動きもできない半昏睡状態のレナードを描かれた実話です。
セイヤ―先生の救いたいという気持ちと努力によって、半昏睡状態だったレナードが目を覚ますわけですが
30年という空白を埋めるかのように、初めての恋をして、子供扱いする母親を疎ましく思って、セイヤー先生という友人ができて…
フィクションだったら、これから幸せに…という展開になるのでしょうが
これは実話なので、そうはなりません。
薬の副作用により問題行動を起こし、やがて症状が悪化し始める。
レナードが好きな人に別れを告げて、最後にダンスをするシーンに涙し
思うように動かなくなる自分への苛立ちや恐怖と闘いながらも
自分の為にとみんなのためにとセイヤ―先生に撮影をさせるレナードに胸を打たれました。
レナードをはじめ、最後には全員が元の状態に戻ってしまうわけですが
観ている私たちに、悲しみや絶望ではなく「生きる」ということはどういうことなのかを教えてくれる映画だと思います。
特に、セイヤ―先生に言ったレナードの「君は起きているのに眠っているようだ」という言葉。
病状が悪化して恋を諦めなくてはいけなくなったレナードが
何も諦めなくていい体なのに何もしないセイヤ―先生(人付き合いが苦手)に言った言葉なのですが
それはレナードからすべての人へのメッセージなのだと思います。
最後に…
この映画は「医者の救いたい気持ちは、患者にとって幸せなのか」、「生きるということはどういうことなのか」…色々なことを考えさせられる映画でした。
そして、ロビン・ウィリアムズとロバートデニーロの演技が素晴らしかった。
私がこの映画を始めて観たのが小学生の時だったのですが、
当時ロバートデニーロの顔を知らなかった私は、ロビン・ウィリアムズが実際の病院で演技をしてるのだと本気で思っていました。
つまりロバートデニーロを本当の患者だと思っていたのです。それほど迫真の演技だった。
この二人じゃなかったら、これほどまでに心が動かなかったかもしれないと思います。