【ネタバレ】『悪役令嬢?いいえ、極悪令嬢ですわ』あらすじ・感想など

乙女ゲームの世界を描いた「悪役令嬢?いえ、極悪令嬢ですわ」。


主人公が悪役令嬢にして悪役令嬢らしく…いえ、極悪令嬢らしく振舞うのかと思いきや……


主人公は転生じゃなかった!!


なんと、転生者はヒロインと攻略対象(本人は自分が攻略対象だと気付いていない)という珍しい設定です。


主人公が悪役令嬢と呼ばれているのには別の事情があるのですが(誰かをいじめているわけではない)、気高く…そしてたくましく、思慮深い主人公がカッコいい!


ストーリーも面白くて、ハマってしまいました。タイトルは知ってたのに読まなかったことを後悔……笑


では、あらすじや感想などを書いていきますね。


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ここに注目!

何故、悪役令嬢?主人公・ローザリアが悪役令嬢と呼ばれるゆえん

王国でも指折りの貴族令嬢・ローザリア(16歳)。


そんなローザリアですが、生まれてから一度も外へ出たことがありません。自由を願うことが許されていないローザリア。


それは彼女が「薔薇姫」だから。


美しい呼称ですが、それは輝かしいものではありません。


なぜなら、薔薇姫の血は王国を滅ぼすと言われているから…(ちなみに蔑称として『極悪令嬢』というものもあります)。


自分の血が王国を滅ぼしてしまうかもしれない…ローザリアはすべてを諦めていました。


しかし、ある出会いがローザリアに勇気を与えて――…


全てを諦めていたローザリアに勇気を与えた出会い

ある日、ローザリオは庭で一人の男性と出会います。


その男性とは近衛騎士団のカディオ。


あまりにも落ち着きがなくひどく哀れな様子だったことから同情でローザリアは声をかけます。


すると…


「ああっ…!ようやくまともに人と行き合えた!」


「我が家に何かご用時が?」


「我が家…って、ええ!?ここが家!?公園だと思ってました!」


なんと彼は近衛騎士団長に追われているうちに、ローザリアの庭に迷い込んでしまったのです。


王国の守護神と呼ばれる近衛騎士団でありながら、天然な彼。


そんなカディオはローザリアに出口に案内をしてもらることになるのですが…


「あの…何かお礼がしたいのですが。よろしければ最近王都で流行っている菓子や小物があれば教えていただけませんか?」


「ありがとうございます。ですがお気持ちだけ結構ですわ…お恥ずかしながら、わたしも街のことはよく知りませんので」


「やはりお家の方が厳しいんですかね?」


「わたくしの場合、事情が少々特殊なのです」


「事情…?自由に行動できない事情…ですか?」


「フフ…わたくしは『薔薇姫』ですから」


彼もまた他の人たちのように自分のことを恐れるのだろうと思っていたローザリア。


しかし…


「なるほど!確かにあなたは薔薇のように綺麗ですね」


そして…


「何で我慢する必要があるんでしょう。自分の人生なんですから好きに生きればいいと思いますよ」


何の事情も知らないであろうカディオの言葉。しかし、その言葉は間違いなくローザリアに勇気を与えて―――…。


この後、ローザリアは現在他の女性(同じ学園)にうつつを抜かしている婚約者との婚約破棄とその説得のため学園に通うことを宣言します。


その理由はカディオに恋をしたから!というもの。


決してそれは本当の恋ではなく自分にとって都合がいいから…それでも自由を手に入れたいローザリアはカディオを利用して――…。


さて、なぜ近衛騎士団であるはずのカディオは「薔薇姫」の事情を知らないのでしょう。


正直、薔薇姫の存在は国を揺るがすもの。


国の守護神であるカディオが知らないはずはないのですが、カディオは本当に知らなかったのです。


実はカディオは転生者。


だからこそ、ローザリアに「自由に生きろ」と言うことができたのです。


転生者は主人公ではなく、ヒロインと攻略対象者の一人!?

転生者「カディオ」の苦悩

転生者であるカディオ。


そのことは殿下しか知りませんが、カディオはあることを警告するために自分が転生者であることをローザリアに告げます。


その警告とは…


ルーティアも転生者かもしれない。そしてルーティアはこの世界で起こることを知っている…ということ。


実はカディオ自身は乙女ゲームをプレイしていたわけではなく、妹から話を聞いていただけ。だから内容についてはほとんど覚えていません。


しかし、ハッキリわかっていたことが二つ。


それは、ローザリアが悪役令嬢であることと…


「どうかお気をつけください。妹が言っていたのを覚えています。悪役令嬢は最終的に破滅するものだと」


ローザリアを守るために、決死の覚悟で自分が転生者であることを話したカディオ。


実はカディオはずっと不安だったのです。自分が転生者であることが…。


ローザリアから優しい言葉をかけられて、自身の苦悩を話し始めます。


「…俺は…怖いんです。自分がどんな人間なのか。本当にここにいるのか。どんどん分からなくなってしまって…。俺はカディオ=グラントのことを何も知らないのに周りは『彼』を知っていて…。何か一つでも『彼』らしくないことをしてしまえば、皆が元のカディオを返せと責めてくるのではないかと…」


彼の苦悩を知ったローザリアは


「…それでも、あなたはあなたではありませんか。少なくともわたしはあなたに出会えてよかった。誰にでも手を差し伸べることができるあなたに何度救われたか知りません」


そして、心の中でカディオを守りたいと思うのでした。


最初こそ、自由に生きるためにカディオを手に入れようとしていたローザリアですが、カディオのことをより意識し始めるきっかけのシーン。


決して恋ではないと思っていたローザリアの心の戸惑いが可愛らしいです。


転生者「ルーティア(ヒロイン)」の前世とローザリアの慈悲

転生者であるルーティア。


自分の前に登場するはずのない時期にローザリアが現れたり、好感度イベントがローザリアにことごとく潰されたり。


シナリオ通りにいかないことに苛立ちを覚えるルーティア。


逆ハーレムエンドを目指しているルーティアにとって悪役令嬢らしくないローザリアは邪魔でしかない存在です。


ルーティアはローザリアが転生者でシナリオを改変しようとしているのだと思い込んでいますが、実はシナリオを変えてしまったのはカディオ。


そんなある日、ルーティアとローザリアは貧民街で悪人に捕まってしまいます(本当はルーティアだけのはずだったけど)。


そこでローザリアはルーティアがチヤホヤされたいだけで、攻略対象たちを愛しているわけではないことを知ることに。


さらに、ルーティアがゲームの世界であることに心を囚われすぎていることに気付いたローザリアは…


「そろそろ目を覚ましたらいかがですか?ここはゲームの世界ではありません。わたくし達は誰一人として意思の無い登場人物なんかじゃない」


ローザリアに一喝されて「これは現実なんだ」と気付かされたルーティアはその言葉に座りこんでしまいます。


実はルーティアは前世で13歳の時に命を落とした少女でした(病気で)。


苦しくても痛くても…ずっと病気と闘い続けたから転生したのを神様がくれたご褒美だと思っていたのです。


ルーティアのしたことは許されるものではないけれど、罪だと切り捨てることもできないローザリア…ルーティアの涙を拭き、ルーティアの話を信じるのでした。


このことをきっかけにルーティアとローザリアは本当の友人になることになりますが…


ローザリアがルーティアに送ったアドバイスがカッコいいです!


「悲しい結果になったとしても、ここからは彼らの甲斐性の問題ではございません?」


これは誰かを選ぶと誰かを傷つけるかもしれない…そう言ったルーティアへのアドバイス。


ルーティアが誰を選ぶのか注目です!


薔薇姫の秘密?薔薇姫であり続けることを選んだ理由

「薔薇姫が血を流すと国が亡びる」という話。

もう少し詳しい話は「薔薇姫の血を欲して目覚めたドラゴンが王国を滅ぼす」というものです。


しかし、これにはある秘密が…


そもそも、薔薇姫であるローザリアの従者・グレディオールこそがドラゴンなのです。


眠りについている本体から意識を切り離して人に似せた分身を作ったグレディオール。


さて、そんなドラゴンが側にいながら国は滅びていません。


それどころか、実は幼少期からケガをして出血することも多々あったのです。


つまり、薔薇姫が出血すると国が亡びるなど…まったくの嘘。


それを知っているのは、祖父と義弟であるアレイシス、そして元婚約者であるフォルセ様。最後に有能な使用人のみです。


それを話せばローザリアは自由を手に入れることができたのですが、ローザリアは籠の鳥を選び続けました。


なぜなら…グレディオールとローザリアには絆があったから。


証明のために…自由のために彼を差し出すなんて間違ってる…。


と思っていたのです。


しかし、どうやらルーティアの話によるとグレディオールがドラゴンなどということはありえないよう。


そもそもドラゴンはストーリに登場しないようで…。


感想

とにかくローザリアの周りがみんないい人。


過去の事件を悔やみローザリアを守ろうとする殿下やそんな殿下の騎士であり転生者でもあるカディオたち。


婚約破棄をした元婚約者だって悪い人ではありません。


ルーティアが狙う攻略対象たちは、決してローザリアに意地悪をするわけではないところがすごくいいです。


そしてまたルーティアも悪い子ではありません。


ただ素直すぎただけ。気付いていなかっただけ。


では、ラストはどうなるのでしょう。やはりローザリオの従者がポイント?ラストに期待しかない作品です。