【ネタバレ感想】幸せは呪いを解くように「贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる」

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あらすじ

幼い頃の事件をきっかけに、家族から疎まれてきた令嬢・エステル。姉の婚約者を誘惑したと言いがかりをつけられ、修道院へ送られることになったはずの彼女に、ある密命が下った。


それは、とある高貴な男のもとに嫁ぎ、彼の子を産むこと。男――アンデリックとかたちだけの婚姻を結んだエステルは、はじめこそ不安を抱いたものの、意外にも穏やかな彼に、うまくやっていけるのでは、と希望を抱く。


けれどエステルの胸に安らぎが訪れるたび、過去の記憶が彼女を苛み、ある決断を強いることになる。


――かつて罪を犯した私が、幸せになどなっていいはずがない。私がすべきことはアンデリック様の子を孕むことだけ――罪の記憶が交差する、切なく激しいラブロマンス!




感想

とある事件から家族から虐げられ、罪を償うためだけに生きていたエステルと、悲惨な生い立ちだったがゆえに人間不信のアンデリック。


そんな二人だからお互いに惹かれあっているのに、「自分が愛されるわけない」と誤解したりすれ違ったりするのが読んでいて切なかった。


ようやくほのぼのしてきたな…と思い始めても、利用しようとする周囲の大人たちが現れるし。


唯一の救いは弟かな(エステルの無実の罪の真相も明らかに)。彼らの周りは、本当にクズばっかりだったけど、エステルの弟が生きていて幸せになっていたのは良かった。


最後に、ゆっくりだったけど最終的に二人が幸せになってホッと。アンデリック視点もあって、彼がエステルに惹かれていく過程があったのも良かったと思う。