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あらすじ
ファルトン伯爵家の長女セレナは、異母妹マリンに無理やり悪女を演じさせられていた。
言うとおりにしないと、マリンを溺愛している父にセレナは食事を抜かれてしまう。
今日の夜会でのマリンのお目当ては、バルゴア辺境伯の令息リオだ。
――はいはい、私がマリンのお望みどおり、頭からワインをぶっかけてあげるから、あなたたちは私を悪者にしてさっさとイチャイチャしなさいよ……。
と思っていたら、リオに捕まれたセレナの手首がゴギッと鈍い音を出す。
「叔父さん、叔母さん! や、やばい!」「えっ何やらかしたのよ、リオ!?」
骨にヒビが入ってしまいリオに保護されたことをきっかけに、セレナの過酷だった境遇は優しく愛に満ちたものへと変わっていく。
感想
父親からも愛されず、使用人たちからも見下され(一人除く)、異母妹マリンには悪女を演じさせれらていたセレナ。
そんなセレナが、ようやく自分の本質を見抜いてくれる人たちに出会い幸せになるという話だった。
そのきっかけが、異母妹マリンが狙っていたリオ。この彼が権力を持つイケメンでなんだけど、考えることが苦手な脳筋で天然。だけど、人の本質や悪意には敏感でセレナが演技をしてることにすぐ気が付いた。
友人ちたでさえ信じてくれなかったのに、初対面でセレナが演技をしてることに気付くなんてさすが!と言いたいところだけど、
セレナに嬉しそうに「素晴らしい演技ですね!今流行りの『悪役令嬢』でしょう?」と言ったり、異母妹マリンに「あなた(セレナ)の妹にしては演技が下手すぎる!」と怒ったりと、斜め上の天然発言がチラホラ(どころじゃないかも)。
彼の可愛さとユニークな発言がこの作品の“笑い”を担当してると思う笑
もちろん「ざまぁ」もあり。異母妹マリンか継母、父、使用人たちまで結構な「ざまぁ」をされたのでスカッとした!!