あらすじ
自分を冷遇していた父から「可愛いステイシー。そろそろ結婚を考えてみてはどうだ?」と縁談話を持ちかけられた聖女ステイシー。
結婚するつもりなんてさらさらないし、父に利用されるつもりもない。でも、親に命じられたであろう縁談相手たちにとっても都合が悪くないように話をぶっ潰したいわね……あっ、いいこと思いついた。
名案が浮かんだステイシーは、夫となる男性にある条件を出す。
それは該当者が絶対にいないであろう8つの条件。この条件をクリアできる男性なんていないだろうと思っていたステイシーだったが、
なんと「私はあなたが出した8つの条件すべてに合致している」と国王陛下が求婚にやってきて…!?
感想
めっちゃ面白い!とにかくステイシーが逞しくて、悪人を魔力と腕力でぶっ飛ばす武力もさることながら、令嬢の嫌味にもしっかり言い返すメンタルの強さ。読んでいて爽快でした(あまりにもクラッシャーすぎて笑ってしまうこともあり)!
そんなステイシーに求婚した国王リュートですが、こちらは純粋で可愛い男性。ちょっと天然なのかな?と思うシーンもちらほらあって、冒頭での「レンガ粉砕」「身長のくだり」には思わずクスッと。
この陛下かわいい!と思ったのが「この本読もう!」と思ったきっかけです。
物語の前半はわりとほのぼのした感じですが、後半から敵対者がわかってきて…という流れ。でも、ステイシーには頼もしい公爵家の長女ドロテア様の後ろ盾もあるし、自身も強いし。このドロテア様も逞しい女性で、個人的には好きなキャラクタ―です。
すっごく面白い作品で、何度も笑わせてもらいましたが、一番笑ったのは最後の「犠牲になったものリスト」。最後まで笑わせてくれる作品でした。