長年の片思いの相手であり、婚約者でもあるリュシリュールに婚約破棄を告げられたアニエス。
目の前には彼に寄り添う恋のライバル・リーリエの姿…
リュシリュールが婚約破棄を告げるために、根回しをしていたことを知っていたアニエスは
婚約破棄を受け入れるのと同時に、一つだけ条件を出します。
それは、
「今からひと時、殿下と二人きりで過ごす時間をいただきたいのです」
どうせ叶わない恋ならば、自分の気持ちに区切りをつけたい…
そう思ったアニエスは、リュシリュールと二人きりになった途端に…!?
という始まりです。
アニエスは、政治的なことから家と自分を守るため、これ以上恋に傷つくことがないように
リュシリュールを押し倒すわけですが、その時の心情が本当に切なかったです。
「何をしようと何を感じようと、彼の心は手に入らない。虚しい…」と。
どこまでもアニエスが可哀想で、「これ、ハッピーエンドになる?」と思っていたけど
納得の結末でした。
アニエスの切ない気持ち、リュシリュールの言動の理由や変わっていく姿…
人間の複雑な感情が描かれている作品でした。
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あらすじ
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「ご安心なさって? 言われなくとも、乙女を抱くように優しく抱いて差し上げましてよ?」
侯爵令嬢アニエスは、長年の片恋の相手であり婚約者である王太子のリュシリュールに婚約破棄を告げられる。
彼の隣りには恋敵の姿が。どうせ愛されることはないのであれば、捨てられ虐げられることしかないのであれば、だったら最後に……。
家を、そして自らの自由と矜持を守るために取ったあるとんでもない行動で、しかし何故かアニエスはリュシリュールに執着されてしまう。
意地っ張りで素直になれない二人の縺れに縺れた恋の行方は……――
親が決めた政略結婚とはいえ、相手を子供の頃から恋い慕っている伯爵令嬢のクロエ。ところが、婚約者であるその男性は、最終的にクロエではなく妹のエミリィを選ぶ。残酷な現実に打ちひしがれるクロエだが――。
感想
ずっと片思いをしていたリュシリュールから婚約破棄をされて、
辛い気持ちはもう忘れようとしていたのに、そこにリュシリュールが登場します。
てっきり、アニエスの大胆行動で「自分の気持ちに気付いた→溺愛」パターンだと思っていたら
まさかのどんどんアニエスを精神的に追い詰めていくという…
もう本当に、リュシリュールが最低すぎてアニエスが可哀想でした。
ですが、リュシリュールが拗らせに拗らせてしまったのには理由があった!
リュシリュールも可哀想と言えば可哀想…
でも、それが明らかになるまでは、リュシリュールはずっとクズです。
そして、リュシリュールの恋人?はある意味被害者でした。
大っ嫌いだったけど、同情の余地あり。
キュンとするだけの恋愛漫画ではなく、複雑な想いを抱えた人間たちが描かれていて
一気に読んでしまいました。