【アニメ映画】核の恐怖。信じた老夫婦の悲しい結末/風が吹くとき

実際に読んだ漫画や観た映画・アニメなどのレビューです。本ページはプロモーションを含みます。


風が吹くとき [DVD]


主人公は、年老いたジムとヒルダの夫婦。


のほほんと暮らしていた二人でしたが、そんなある日戦争が起こってしまいます。


ラジオから聞こえる「三日以内に核ミサイルに備えたシェルターを作るように」。


「これは大変だ!」とジムは政府が発行したパンフレットを参考に


クッションと木製のドアでシェルターを作り、窓に白いペンキを塗ります。


そして、ついに


「三分後に核ミサイルが到着します」


という緊急速報が。


その直後、閃光とともに物凄い爆風。


家の中はめちゃくちゃになりましたが、無事に生き残ったジムとヒルダ…しかし、本当の恐怖はこれからだったのです。


絵本のような温かい絵と核の知識がないゆえに、のほほんとした二人の会話。


それなのに、核により次第に体は衰弱していくという何とも言えない描写でした。


実は、ジムとヒルダが戦争を経験したのは40年前。


核の恐ろしさや被爆を知らない二人が(目にも見えないし)日に日に弱っていく互いを励ましあい


「国が必ず助けに来てくれる」と信じてやまない姿(主にジム)に悲しくなりました。


無知であることや情報を鵜呑みにする恐ろしさ。


「悲しい映画」と一言では片づけられない考えさせられる映画です。