複雑な事情の4歳児。笑って泣ける「コタローは一人暮らし1巻」あらすじ&感想

 

複雑な事情を抱えて…一人暮らしをしている4歳のコタロー。

 

作中でコタロー自身が過去のことを語ることはありませんが…

 

コタローの一つ一つの言動が「コタローの身に何があったのか」を物語っています。

 

「とのさま語」を使う意味や風船がたくさん欲しかった理由…どれもが切なくて涙なくしては読めません。

 

そんなコタローを温かく見守る同じアパートの住民(ちょっとダメな大人)たち。

 

笑って泣けるアパートメントドラマです。

 

そんな「コタローは一人暮らし1巻」のあらすじと感想(ネタバレあり)です。

 

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あらすじ

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ストーリーは4歳のコタローがアパートの清水に引っ越してきたところから始まります。

 

お隣の売れない漫画家「狩野」に引っ越しの挨拶に行くコタロー。

 

狩野に「このアパートって子連れは駄目じゃなかったっけ?」と言われたコタローは

 

「わらわは子供連れなどしておらぬぞ。わらわはひとりでこの隣を借りておるのだ」

 

と答えるのでした。

 

とのさま語でしゃべるお隣の4歳児。

 

事情は分からないけど、気になった狩野は――…。

 

 

感想(ネタバレあり)

ちょっと始まりを軽く書きましたが、コタローは一人暮らしをするためにアパートの清水にやってきました。

 

ここから、コタローとコタローを温かく見守るダメダメな住民達との生活がスタートします。

 

実はこのマンガは表紙買いで(絵が好みだったので)タイトルと絵からコメディよりのほのぼの系かと思っていましたが、思いっきり裏切られました。

 

冒頭にも書きましたが、コタローには複雑な事情があります。

 

しかし、はっきりとコタローが作中で自分の過去のことを話すことはあまりなくて(住民達も聞かない)

 

コタローの言動や表情から読者が想像するという内容になっています。(コタローの言動から大人達の会話によって分かることもあります)

 

でも、それがまた泣けます。

 

コタローは基本的に無表情で淡々と話すので何だか余計に辛くなるのです。

 

特に「風船の話」「優しい人からの寄付の真実」は胸にグッときました。

 

何度も変装をして風船をもらいに行く(本当は一人一つまでなんだけど)…その理由に泣けました。

 

風船に書かれていたのは男の人と女の人の顔。

 

その裏に書かれていたのは「おとうさん」とか「おかあさん」。

 

風船を渡していたお兄さんと同様に「風船が少しでも長持ちをしますように」と願わずにはいられません。(引用元:津村マミ「コタローは一人暮らし」より)