コタローに関わる優しい大人たち。
その一人に新人弁護士の小林さんがいます。
小林さんの仕事はコタローにお金を届けること。
その仕事を引き継いだ際に先輩からある注意点を受けます。
それは
「もし、お金の出どころを聞かれたら“優しい人”からの寄付だと言うこと」
このお金がコタローを置いて出て行ってしまった、お母さん本人からだったら…どれだけ救われたか…。
もう一度お父さんとお母さんと暮らしたいと思っているコタローにとって…とても残酷な事情があるのです。
今回は小林さんが登場する切ない話です。
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あらすじ
今週も、コタローの家にお金を渡しに来た弁護士の小林さん。
普段通り、たくさんのおもてなしを受けた小林さんでしたが、その日はいつもと違いました。
「おぬしはいつもカタくて、緊張してるように見えるのだが…わらわはおぬしにリラックスしていただきたい。本当のおぬしと話しがしたい…それともおぬしには、わらわに言えないことでもあるのか…?」
「…!!そんなことはありませんよっ…」
コタローが知りたいのは“お金の寄付者”…でも、そんなことがバレたらコタローが傷ついてしまう。
絶対にバレるわけにはいかないと小林さんは身を固くします。
そんな小林さんに、コタローはお酒をすすめて――…。(引用元:津村マミ「コタローは一人暮らし」より)
ネタバレ感想
お酒をすすめられて、完全に酔っぱらってしまった小林さんですが、最後の最後まで謝りながら「真実」を話すことはありませんでした。
1巻のあらすじなどを書いた時に、お金の出どころについて書きましたが…
もう一度お父さんとお母さんと暮らすことを夢に見ているコタローにとって、この事実はとても残酷です。
さて、2巻の終盤には追い打ちをかけるようなエピソードがありました。
それは、1ヶ月だけ清水アパートに住むことになった青年「青田」の話。
この青年、一見人の良さそうな人物ですが…実は「探偵」です。
さて、だれからの依頼か分かりますか…?
このエピソードは1巻の写真の話にも繋がります。
少しづつ明らかになるコタローの過去。明らかになっていくたびにとても切なくなります。