9歳の娘、生まれてすぐの息子、夫と四人で暮らすサヤカ。
SNSでは幸せそな家族写真をアップしてるけど、実際のところは夫のモラハラと不倫に悩みながら、ワンオペ子育て中。いつも疲れきっていてイライラしているサヤカに娘も遠慮がち。
そんな時、「娘と夫と三人暮らしで家庭円満なエミ」が同じマンションに引っ越してきて…という始まりです。
「私は幸せだ」と思い込もうとしていましたが、幸せそうなエミの登場で“見せかけの幸せ”が崩れていくサヤカ。
だけど、実はサヤカの存在に心がザワザワしていたのはエミも一緒で(外からは分からないけど、エミもいろいろ抱えている)。
エミとサヤカの「私の方が幸せアピール」には怖ささえあったけど、その心理や嫌がらせをする理由がリアルに描かれていました。
この二人の嫉妬マウントバトルも納得の結末で、マウントを取る理由ってこういうことなのかも…。
「自分が辛い時ほど幸せそうに見られたい、せめて周りからは幸せに見られたい」。でも「自分が辛い時ほど、周りが幸せそうに見える」。
エミとサヤカが、そういうことを笑いながら言えるようになったということは、マウントからも嫉妬からも遠い、穏やかな毎日なんだろうなと思いました。