あらすじ
前世でお気に入りだった乙女ゲームの悪役令嬢に転生したエリアナは、最推しである隠しキャラで王子のセシルと出会う。
推しのセシルの幸せのため、前世で覚えているシナリオ通り、自分でなくヒロインとのハッピーエンドに導こうと苦心するも、失敗続き。
ついには自身の婚約も破棄され、どういう訳なのか、セシルと共に没落してしまう。
計画を邪魔していたのがセシルだと気づいたエリアナは、仕返しを行うことを決意した。
「ちょっと困らせたり驚かせてやるんだから、覚悟なさい!」
セシルの思惑通り、仮の夫婦として田舎暮らしを送るが、いくら溺愛してもエリアナが恋に気づくのはまだ遠く…
感想
最推しセシルに幸せになってほしくて、セシルにヒロインとハッピーエンドになる方法を教えたエリアナ。
それなのに、それを利用したセシルと何故か一緒に没落してしまうという。
没落させられたことを怒ってるエリアナは、セシルが不幸にならない程度の仕返しを考えるわけですが、これがすごく可愛くて(足がしびれて大変作戦とか)!エリアナにとっては仕返しだけど、ただただセシルを喜ばせてただけだったような笑
二人のやり取りがほのぼのしていて読んでいてほっこりしました(セシルの重い愛も嫉妬も、エリアナの鈍感っぷりも最高)。
そんなほっこりする二人を楽しんでいると、ラストに向けて驚きの真相が明らかに。
セシルの計画と共犯者、エリアナの元婚約者がエリアナを断罪した理由や本心などなど…さか、ここまでセシルが腹黒だったとは。
セシルと共犯者が「重い愛」だとしたら、エリアナは「純粋な愛」かな。予想外の結末で最後まで楽しめる作品でした。