>>試し読みはこちら
あらすじ
主人公は、前世が過労死した料理人だった令嬢アステリア。
過労死した経験から、「自分の身は自分で守る」と自由に生きた結果「ポンコツ令嬢」と名を馳せることに。
そんなある日、イヤイヤ出席した国王主催の舞踏会で、子犬に土下座をしている男性を目撃してしまう。
「そこにいるのは誰だ!!」
こっそり見ていたことがバレてしまったアステリアだが
そのもふもふした子犬は、なんと噂の聖獣・リュカオン(狼)で土下座してる男性は第三王子イクシオンだった。
しかも、
「娘よ、お主の記憶に実においしそうな料理がある。我はそれを食したい!」
と言われ、第三王子イクシオンと聖獣リュカオンに料理を振舞うことに。
すると、それを気に入った聖獣リュカオンから「“ごはん係”」に任命されたうえに
第三王子から「婚約者」としてみんなの前で紹介されてしまい…!?
感想
おいしい食事と引き換えに、スタンピート(魔物の集団暴走)を防ぐ約束をしていた聖獣リュカオンですが、
第三王子イクシオンが用意した料理が口に合わなくて「お腹がすいて力がでない~」と駄々をこねているところにアステリア登場…
全体的にほっこりほのぼのした感じのストーリーで、その中に思わずプッとなる笑いがある作品でした。
聖獣リュカオンの面白い食レポやリュカオンとイクシオンの子供みたいなやり取り…
「浦島太郎」のくだりとかめっちゃ面白かった!!イクシオンの追求もすごかったけど、アステリアの適当な返事にも笑ったし、最終的にめんどくさくなったアステリアが強制的に理解させるっていうところも。
本当にイクシオンは筋金入りの引きこもりでポンコツなんですが(しかもちょっとめんどくさい)、そんな彼が成長するんです!それがすごく眩しい。もちろん、アステリア自身も成長する。互いに影響を受けて成長する関係性っていいですね。
ほっこりする良い作品でした。