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主人公は、3歳の時に前世の記憶を思い出した侯爵令嬢ヴァイオレット。
そのおかげで、今までのようなわがままを言うこともなくなり
家族や使用人から「天使」と呼ばれるようになったヴァイオレットですが
10歳の時、あることをきっかけに気付いてしまうのです。
ここが、乙女ゲームの世界で、自分が悪役令嬢の母だということに!
ヒロインを虐めて追放されてしまう未来の娘…
その元凶が自分であることに気付いたヴァイオレットは
未来の夫である幼馴染のテオと結婚しないように奮闘しますが…!?
という始まりです。
「悪役令嬢の母(になる予定)」視点でフラグを回避していくのが面白かったです。
ただテオだけを避けていればいいという単純なストーリーではなく
謎解き(知らないはずのヴァイオレットの過去を知っていることとか)めいたものも織り込まれていたし
最悪な未来(夢)と現在を比較できるのも楽しかった。
ヴァイオレットの母が死んでいたらこうなってしまう未来があったとか
解毒薬を持っていなかったら…とか。
また、前世の記憶があるからこそ、自分の家の淑女教育が特殊であることに気付けなかったところや
侍女・アンナのスペックが高すぎて「犯人の命が危険」となるところなど
笑えるシーンがたくさんありました。
欲を言えば、アルとテオの三角関係をもっと見たかったな~。