あまりにも残酷(気持ち的に)に始まるこの作品。
今までに読んだことのない展開でハラハラして読みました(光と闇の対比がすごい)。
ストーリーを少し書くと…
主人公は優しく気品がある美しい侯爵令嬢・ジュリアナ。
婚約者である王太子・バーニーとの結婚日を議会から知らされる特別な日、
ジュリアナはバーニーから公の場で「愛人宣言」をされてしまいます。
そう、つまり「王太子の責務としてジュリアナとは結婚するけど、愛は愛人に注ぐ」と。
しかも、その愛人はジュリアナの侍女…失恋と裏切り(侍女と王太子に)で深く傷ついたジュリアナは
潔く身を引こうとしますが
「僕たちには君が必要なんだよ」「王宮でビアンカを教育してあげてほしい」
裏を返せば、王太子から「ジュリアナの名誉のために(破棄されれば、一生不名誉がつきまとうから)結婚するが、ビアンカの後ろ盾になれ」と命じられたのです。
屈辱と悲しみに怒りがこみ上げるジュリアナ。
そんなジュリアナに手を差し伸べたのは幼馴染のキースリング侯爵で…
という始まりです。
幼馴染のキースリング侯爵は、ジュリアナにずっと片思いをしている男性なので
始まりはエグかったけど、これで溺愛されてハッピーエンドに向かうのか…と思いきや
そうはならず、ずっとハラハラドキドキ(いや、ジュリアナとキースリングの恋は進んでいくのですが…)。
あまりにも王太子の「病み」と「執着」が強烈すぎて、ゾクっとしてしまいました。
なぜ、王太子は公の場で愛人宣言などしたのか、なぜ婚約破棄をしなかったのか…注目。
最後の最後まで読み応えのある素晴らしい作品でした!!
では、前置きがめっちゃ長くなりましたがあらすじと感想を書いていきますね。
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あらすじ

婚約した王太子から突然浮気を告げられた侯爵令嬢ジュリアナ。
しかも、結婚してやるから愛人の後ろ盾になれ、とも――。
屈辱のあまり婚約破棄を願い出るが、何故か彼は断固拒否して外堀を埋め始める。
そんな時救いの手を差し伸べたのは幼馴染のキースリング侯爵。
彼が新恋人として名乗り出ることで非道な王太子を退けようというのだ。
建前上のことと思い承諾するが、長年募らせた恋心を明かし守ってくれる彼の姿に、次第に心は揺れ始め……
感想
純粋にジュリアナを愛するキースリングと歪んだ愛のバー二ー…対比する二つの愛について描かれていました。
普段だったらキースリングの一途で優しい溺愛にキュンとするところですが
今回ばかりはバーニーが強烈すぎて印象的です。
「結婚するタイミングで最高に傷つけてやろう...」
本当にヤバイ奴。ですが、バーニーが歪んでしまった原因や最後の涙を見ると…切なくなってしまいました。
キースリングの秘密やバーニーの闇、守られるだけではない強い女性・ジュリアナ…
すべてにおいて面白い作品でした!