ようやく漫画化されました!嬉しい。
ずっと前に原作を読みましたが、めっちゃ面白い作品です。
悲惨な人生からの大逆転!!漫画がどこまで描かれるのか分かりませんが結末にはスカッとしました!!
ちなみに原作にはTLっぽさがあります。漫画でもあの激しいベッドシーンが描かれるのかな…?
ではあらすじや感想(ネタバレがあるので注意です)を書いていきますね。
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登場人物
まずは登場人物の紹介です。
シェリル
- この作品の主人公。
- 公爵家の長女だが使用人のように扱われ虐げられて育った。
- 思いやりのある優しい女性。
グレイグ
- セノーデル辺境伯
- シェリルとシェリルの妹・リリアを間違えて求婚してしまう。
- 誠実だが人の話を鵜呑みにしてしまうほど素直すぎる性格。
テリー
- セノーデル辺境伯家の家令。
- 今年で65歳。人生の大半をセノーデル辺境伯で過ごしてるため、グレイグからの信頼が厚い。
- 人情深く正義感が強い。
リーリア
- セノーデル辺境家の侍女。
- シェリルを慕っている。
マリアンヌ
- セノーデル辺境家の侍女。
- シェリルの姉のような存在。とても優しい女性。
あらすじ
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希望に満ち溢れて嫁いだ日
真っ黒な髪に真っ黒な瞳を持つシェリル。その外見は両親とまったく似ておらず、シェリルは母親の不義でできた子だと言われていました。
母親は不義を疑われたことで心を病み、シェリルが2歳の時に他界。
父親は、シェリルのことを娘として認めず、新しく迎えた妻と共にシェリルを使用人のような扱いをするのでした。
父親、継母…そして父と継母の間に生まれた娘「リリア」に虐げられてきたシェリエル。
そんなシェリルにも希望の光が――なんと求婚の手紙が届いたのです。
『一目見た時から私の心は貴方に奪われていた。どうか私の妻になって欲しい。私の愛しい人』
貴族の社交場である夜会にシェリルが出席するこは滅多にありません(どうしても…という時だけ、参加させられていた)。
たとえ参加しても、親から愛されていない娘など誰も望まないもの(妻の実家からの支援が得られないためメリットがない)。
それなのに、手紙の差出人「グレイグ様」はこんな何も持たない私を見初めて下さった…美しい妹ではなく自分を選んでくれた…。
愛情に飢えていたシェリルは、新しい家族との幸せを夢見て彼の元に嫁ぐのでした。
しかし……
「お前は誰だ!?」
見渡す限り雪に包まれたヨハイの町。
薄手のワンピースで栄養の足りていない華奢なシェリルにとって、この寒さは厳しいものでしたが
もうすぐグレイグ様に会えるのだと思うと、シェリルの心は弾むのでした。
ようやくお屋敷に到着すると、屋敷の前にはグレイグ様らしき男性が。
優しい笑顔を浮かべたその男性に
こんなステキな人の妻になれるなんて…
と気持ちが高まるシェリル。駆け寄りたい気持ちを抑えながら一歩一歩進むのでした。
しかし、シェリルが近づくごとに笑顔が消えていくグレイグ。
そして、シェリルが側まで歩寄ったとき―――…グレイグはシェリルを絶望の淵に突き落とします。
「いったいお前は誰だ!?」
困惑と寒さで震える冷たい手で荷物の中から結婚証明書を手渡すシェリル。
「私はシェリル・ハルフウェートにございます。こちらを。あなた様はグレイグ・セノーデル辺境伯様でお間違いないでしょうか。」
「……っ!?」
手渡された結婚証明書に素早く目を通し、シェリルの乗ってきた馬車の家紋を確認すると、グレイグは明らかに驚いた顔をするのでした。
そして、困惑とも怒りともとれるような表情を浮かべ、深い息をついた後…
「いかにも私がグレイグ・セノーデルだ。だが…今すぐシェリル・ハルフウェート嬢のことで確認したいことがある。家令のテリーに部屋を案内させるのでそちらでしばらく待機していてくれ」
それだけシェリルに告げると、グレイグは立ち去ってしまうのでした。
一人取り残されて呆然とするシェリル。
テリーに連れられて屋敷の中で待機することになるのですが…
どうして…私が何を、したの…?私は…幸せになってはいけないの?
「すまないが、この結婚をなかったことにしてほしい」
「っえ!?…」
「私は君の妹に求婚したつもりだった。君の妹はシェリルと私に名乗っていたからだ。それなのにまさか求婚したシェリル嬢が姉のほうだったなんて…」
心底後悔しているように険しい顔をしているクレイグ。しかし、なかったことにするも何もすでに二人の結婚は成立してしまっています。
「で、ですがっ、すでに結婚は…」
と訴えようとするシェリル。しかし、グレイグはそれを遮るかのように…
「この結婚は貴族院に認められ、君は正式に私の妻になっている。貴族の離縁が認められるには結婚から一年経たねばならない。だから一年後に私と離縁してほしい。」
グレイグの言葉に青ざめるシェリル。リリアを妻に迎えたかったと続けるグレイグにシェリルは言います。
「わ、私と離縁しても、リリアと結婚は、む、難しいと思います。」
溺愛するリリアを父と継母が、こんな北の辺境の地にリリアを嫁に出すわけがありません。
当然リリア自身もそれを望むことはないだろうとシェリルは思ったのです。
しかし、グレイグはリリアとの結婚は無理だということをすでに承知していました。
実はグレイグはハルフウェート公爵(シェリルの父)に事情を説明し、リリアと結婚をしたいことも伝えましたがきっぱりと断られていたのです。
「君と離縁すれば私は別の女性を妻に迎えることができる。まぁ、私にとってリリアでなければ誰でも同じだがな」
と言葉を吐き捨て、自嘲するかのように皮肉な笑みを浮かべるグレイグ。
誰でも同じ……ということは私でもいいのでは…?リリアにはなれないけど、良き妻になれるようにどんな努力も惜しまない。
そう思ったシェリルは勇気を出して…
「誰でも同じなので、あれば、その…私ではいけませんか?」
しかし―――
「は…?…君が?…それは考えられない。君とは一年後に必ず離縁させてもらう」
なぜそこまで…
実はグレイグは、夜会の時にリリアから姉「シェリル」について色々聞かされていたのです。
「君はとんでもない男好きだそうだな。毎夜寝所に男を連れ込むとは呆れてものが言えない。そんな君を私の妻にすることなど一年だけであっても虫酸が走る。」
この言葉に驚いたのはシェリルです。それもそのはず、男を連れ込むどころか一度だって男性とデートすらしたことがないのですから。
しかし、否定しようとした言葉をグレイグに遮られてしまいます。そして…誤解が解けないまま立ち去るグレイグ。
「どうし、て…私、が何を、したの…?私は…幸せになってはいけないの?」
誰もいなくなった部屋でシェリルは一人涙を流すのでした。
家令テリーが抱いた疑念
使用人たちを仕切る家令テリーはシェリルについての噂をグレイグから聞かされていましたが、どうしても今この家にいるシェリルと同一人物だとは思えないでいました。
若い男性使用人が客室(シェリルは客室で暮らしています。食事も一人です)の清掃に現れても声をかけることはなく、清掃が終わった時にお礼を言うくらい。
誘惑などしておらず、男性を連れ込んでいる様子もありません。
さらに、シェリルはいつも薄手のワンピースで一日中刺繍をしているだけ。寒そうにしている姿にみかねたテリーがひざかけを差し入れると…たいそう喜び、頭を下げてお礼を言うのです。
貴族の娘が使用人に頭を下げるなどあるだろうか…。
テリーにはそんなシェリルが高慢で男狂いの女だとはとても思えなかったのです。
何か誤解があるのかもしれない…そう思ったテリーはシェリルと共に食事をしようと考えます(シェリルが暮らす客室で)。
いつもだったら侍女に食事を運ばせるところを、自分でシェリルの部屋に運び…
「私もご一緒してもよろしいでしょうか。シェリル様とお話したいと思いましてね。いや、何の面白味もないような世間話ですがね。老人の頼みを聞いてもらえないでしょうか」
本来なら辺境伯夫人と使用人が食事を共にすることなどありえません。シェリルが噂通りの高慢な女性なのであれば激怒するだろうと考えたテリー。
しかし、シェリルは激怒するどころか満面の笑みで快く受け入れたのでした。
昼食をシェリルと共にするようになり数日後、テリーはあることを確信します。
それは、シェリルの噂がデマであること。
物腰は柔らかく、使用人にも優しい。それにその日の髪型をほめると真っ赤になるほど初心(うぶ)…これが全部演技ならとんでもない女性だが、絶対にそれはないと言い切れる。
しかし、噂を信じきってしまっているグレイグが素直に話を聞いてくれるとは思えません。
何かグレイグ様のお心を変えるきっかけがあれば……
とテリーは頭を悩ませるのでした。
屋敷で起こった事件
外出のためグレイグが三週間ほど家を空けることになった数日後―――屋敷で異変が起こりました。
流行りの病(感染力が強い)で使用人が次から次へと倒れてしまったのです。
屋敷のことを一任されたテリーは、これ以上の感染者を出さないため使用人たちに暇を出すことに。
残されたのは、行く当てがないシェリルと家令として責任があるテリー、そして若くて元気なリーリアの3人。
事情を知ったシェリルも何か手伝えることはないかと、与えられた部屋から初めて足を踏み出すのでした。
しかし、ついにテリーとリーリアまでもが病に倒れてしまいます。
寂しい思いをしていた私(シェリル)に手を差し伸べてくれたテリーとリーリア。シェリルは、そんな二人のために身の回りのお世話や看病をするのでした。
そして数日後―――何も知らないグレイグが帰ってきます。
「これはいったいどういうことだ?」
シェリルから事情を聞いたグレイグ。二人を看病してくれたことに感謝を述べるのでした。
こうして、しばらく二人で生活(テリーとリーリアが回復するまで)をすることになったグレイグとシェリル。
その中でグレイグはいくつもの疑問を抱くことになります。
なぜあんなにも手際よく暖炉に火をつけられるのだ…
しかも貴族の女性ができるはずのない洗濯や料理まで…
それに自分一人しかいなかったとはいえ使用人の看病を自らするなど…
答えのない疑問が溢れるグレイグ。そしてグレイグは見てしまうのです。
リーリアを看病するシェリルを…
ワンピースの袖をまくりタオルで使用人の体を拭くシェリル。その行為を嫌に思う様子はなく、時おり見える横顔は優しく微笑んでいたのです。それは慈愛に満ち溢れた笑顔。
グレイグが見つめる先のシェリルは高慢な女性などではなく…心優しい女性でした。
俺は何というバカな男だ…噂ばかりを鵜呑みにして現実を見なかった…
己のミスで求婚したのに、一方的に離縁を突きつけ、まともに話すことすらしなかった。
同じ屋敷で生活しながらも彼女の顔を見たことはあの日から一度もない。
一人での食事や、話す相手がいないことに彼女はどれほど傷ついたのだろう。それなのに彼女は……
自分の愚かさに気付いたグレイグは…。
愛するシェリルのために新しい夫を…
シェリルの手が硬くカサついている理由、洗濯や料理がなぜできるのか…シェリルから聞いた真実はグレイグにとって衝撃的なものでした。
この分ではリリア嬢の話は全て偽りだろう。それにもしかしたら自分のことを隠そうと不名誉な噂をシェリルに擦りつけていたのかもしれない。
幼い頃に両親を亡くしたグイレグは家族の愛に飢えていました。だから姉を思うリリアの優しさに惹かれたのです。
心優しく、だれにでも分け隔てのない、それでも芯のある強い女性を妻に迎えたいと思っていたグイレグ。そう、それがまさしくシェリルだったのです。
しかし、自分がしてしまったことを許せないグレイグ。
このまま俺と共にいてシェリルは幸せになれるのか?
こんな俺とは離縁し、本当にシェリルを大切にしてくれる者を探したほうがいいのか…
思い悩んだグレイグは、自分がシェリルに惹かれてることを心にとめて…シェリルにふさわしい男性を探すことするのでした。
感想(一部ネタバレあり)
シェリルの優しさに触れて愛し始めているグレイグ。ですが、後悔が拭えずシェリルの幸せを願い他の男性を探すことに。
なぜ!?と思わずにはいられませんが、とある事件がきっかけでグレイグは見つけることができませんでした。
というよりも見つけれるはずがなかったのです。
グレイグの友人のセリフに「…僕はグレイグより良い人なんかグレイグには探せないと思うけど…」というのがありましたが、まさにそう。本心では他の男性に渡したくないのですから。
さて、これで物語が終わりなのかと思いきや、結末はとんでもない事態になります!!なんとリリアの襲撃があったのです。その理由もどういう結末で終わるのかも衝撃。
グレイグとテリーがニヤリと笑いながら「奥様は心優しい方ですから伝えない方がいいでしょう」というシーンがこわいです笑
これは、少女漫画では描けない内容かもしれないから(ライトノベルでもきわどい内容かも)二人が結ばれるところまでかもしれないな…と思っています。