園遊会で起きた「里樹妃の善に毒が盛られた」という大事件。
自分が犯人だという遺書を残して下女が自殺を図りますが、不審に思った壬士と猫猫は調査を始めます。
しかし、辿り着いた真実は悲しい過去によるもので…
そんな3巻のあらすじと感想です(ネタバレあり)。
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あらすじ
「例の自殺した下女、里樹妃暗殺未遂に関わっていたというのは聞いたか?」
「何故それがわかったのです?」
「下女の遺書に書かれていたそうだ。」
下女がなぜ里樹妃を狙う?それに毒はどこから――…
下女の自殺により解決に思われた事件ですが、不審に思った壬士は猫猫を「阿多妃の柘榴宮」に行かせます。
なぜ、阿多妃の柘榴宮だったのか…そう、
「この中に、里樹妃暗殺に関わった者がいる――…」
調査を始めた猫猫。
漂う蜂蜜の匂いにあることに気付きます。
そういえば、里樹妃は蜂蜜が苦手だと言っていた…なぜ苦手なのだろう。たまたまなのかもしれない…でも気になる。
出産の時の対応が遅れて子宮を失い、産んだ子供も亡くしてしまった阿多妃と蜂蜜…
そして里樹妃の関係。
猫猫は、阿多妃の侍女頭「風明」を里樹妃暗殺未遂・下女殺しとして疑うが――…。(引用元:原作/日向夏・作画/倉田三ノ路・キャラクター原案/しのとうこ「薬屋のひとりごと」より)
ネタバレ感想
傷つく人が増えるだけなら、すべてを明らかにする必要はない…今回はそういった話でした。
里樹妃暗殺未遂の犯人は風明ですが、下女殺しの犯人ではない。そして、里樹妃が憎かったわけではありません。
慕っている阿多妃を傷つけることを恐れたからです。
それは、阿多妃の子供が亡くなったことに関係していて…。
誰かが誰かを想う気持ちは人を狂わせてしまうものですね。そんな風明と自殺した下女の想いを汲み、猫猫が下した決断…。
しかし、もしかしたら阿多妃の子供は生きてるかも…そんな描写がありました。
「息子が私のもとからいなくなってから…」
本当だったら「息子が死んでから」が自然ですよね…。
そして、それは…壬士なのかもしれません。壬士にはいろいろと秘密がありそうです。