元アパレル販売員の小畑です。
販売員たちが頭を抱える問題の一つ「万引き」。正直、本当に多くて困っていました。
「ただでさえ仕事が多いのに、万引き犯の相手をしてる余裕なんてないのーーー!!」
これ本音です。
仕事量が多い日に限ってやってくる。残業代をあなたが払ってください…。(ブラック企業だったので会社からの残業代はありませんでした)
本気で思っていました。
さて、そんな万引き犯たち。商品をカバンに入れて店から出ようとする…そんなものはかわいいものです。(もちろんダメだけどね。犯罪だから。)
実際はもっともっと特殊な行動をとる人もいるし、禁断に手を出す人もいる。今回はそんな万引き犯について書こうと思います。
ちょ…ちょっと待て!見たくないんですけど!!
基本的に週末であろうと、10時~11時くらいまではお店はひまで混み始めるのは、11時を過ぎたあたりから。(大型ショッピングモールの中のお店だったので朝一は食品目当てのお客さんが多いのです)
その日も私と同僚(男性)で
「朝はいつもひまだね」
なんて話していたら、10時半くらいに一人の老婆が入店してきました。温泉旅館の浴衣のようなものを着た老婆。年齢は…うーん、70歳くらいだと思います。
働いていたお店のターゲットは10代~40代。正直、老婆が一人で入店してくることが珍しい。しかも…
な…なんか変な動きをしてるんだけど…。
その老婆、なぜか店内を端から端までグルグルと歩いていたのです。商品を見るわけでもない。しかも、すごくニコニコして歩いている。
なに?ここで散歩?どういうこと?
別に悪さをするわけでもない…でも不審者には違いないから警戒はしておこう。そう思った…その時―――
「こっちです!!!!」
今度は警備員さんと小学生くらいの男の子、そしてその男の子の母親がやってきました。
今度は何!?
店内で何やら揉める老婆と母息子、警備員。
「どうしましたか?」
店内で起きているできごとですから、仕方なく(本当に仕方なく)声をかけました。
どうやら、他の店で老婆が万引きしていたところを、男の子が目撃したようで、それを息子から聞いた母親と警備員さんが追いかけてきたとのこと。
なるほど、老婆が店内をグルグル回っていたのは、逃亡みたいなことだったのね。意味ないやん。
そんなことを考えながら、そろそろ店内から出て行ってもらおうとしたら……
「うわぁぁぁぁぁ」
突然発狂した老婆。
なになに!?恐いんだけど!!
本当に鬼ババみたいで恐くて、男の子なんて恐怖で泣いていました。すると突然、着ていた浴衣みたいなものを脱ぎ始め………
全裸!!!!
こっちがうわぁぁだって!何脱いでるの!パンツ履いてるのに何でブラは着けてないの!
どうやら、自分が盗っていないことを証明しようとしたらしいです。(後に警備員さんから聞いた話)
そのまま、警備員さんに連行された老婆。私はというと、見たくもないものを色々と見てしまい放心状態。
温泉とかで心構えがある状態で見るのと、何の心構えもない状態で見るのとはわけが違いますね、同性でも。
さて、その老婆…結局万引きしたの?してないの?気になるところですよね。
はい、万引き犯でした。
盗ったものはパンツの中だったみたいです。(後に警備員さんから聞きました)もしかしたら、盗ったものを素早く隠せるように浴衣のようなものを着ていたのかもしれませんね。