主人公の生い立ちも取り巻く人間関係もかなり可哀想で、ドロドロストーリ……?と思いましたが、クスッと笑えるところもあり。
キュンよりもストーリー展開や人間関係が気になってしまう作品です。そんな「今度は絶対に邪魔しませんっ!」のあらすじと感想を書いていきますね(ネタバレあり)。
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あらすじ
「ヴァイオレット・レム・ヴァーハン。被告人に極刑を申し渡す!」
親族の殺害未遂で極刑を言い渡された「ヴァイオレット」。
その親族とは義妹の「メアリージュン」…しかし、それには深い理由があったのです。実はメアリージュンはヴェイオレットの父が妻を裏切って駆け落ちした妾の子。
ヴァイオレットの母は帰らぬ夫に執着してしまい、ヴァイオレットのことなど見向きもしませんでした。
そんな母も夫のことを苦に病にかかり、ヴァイオレットが16歳の時に他界してしまいます。
母が亡くなり戻ってきた父。しかし、父が連れてきたのはあの妾とその子供…メアリージュンでした。
それ以降、メアリージュンはヴァイオレットが欲しかったものを全て奪っていってしまいます。
仲の良い両親とのあたたかな暮らし…娘として当たり前に愛される幸せ。
そして――「クローディア様」さえも奪っていったメアリージュン。
どうしてあの子ばかり…あの子さえいなければ…
しだいにヴァイオレットはメアリージュンに憎しみを抱き始めます。いじめを繰り返し…そして最後にはナイフで――…。
これまでのことを思い出しながら牢に背を預けるヴァイオレット。しかし投獄されてから何もまともに口にしていなかったヴァイオレットは体に力が入らずに倒れてしまいます。
メアリージュンは愛される人間で…私は愛される人間ではなかった。それなのに欲しがって手を伸ばしたから罰が当たったんだわ…。
ただ愛されたかっただけなのに…恨みと憎しみばかりの人生が嫌だった…もしかしたらもう少し違う生き方もあったのかしら…
そんなことを思いながら、ヴァイオレットは意識を失ってしまいます。
…?何?なんだか眩しい…
あまりにものまぶしさに目を開けるヴァイオレット。
するとそこは、メアリージュンが我が家にやってきて…全てが始まったあの日だったのです。
まさか…時が巻き戻ってるとでも言うの…?
そう思っていたヴァイオレットでしたが、記憶通りの王家主催でのお茶会に時が巻き戻っていることを確信します。
そこでヴァイオレットはこれからのことを考え始めて…
愛されたいとくるった結末は散々だった。
あんな黒歴史はもう絶対繰り返したくない。だけどこのままあの家族と仲良く暮らすなんてごめんだし…家を出る…にしても頼れるアテなんて…
「そうだ!修道院…!そこなら投獄中に覚えた裁縫の技術だって活かせるし、修道女になって家を出ればいいんだわ!」
こうして、修道女になってひっそりと新しい人生を歩むことを決意したヴァイオレット。学園でも問題を起こさないように(問題を起こせば父親からの監視が厳しくなる)目立つ行動を避けていましたが――…!!
感想
あまりにも不運な境遇のヴァイオレット。
二度目の人生では目立つ行動を避けてひっそりと過ごそうと思いますが、そうはいきません。
あんなにも自分を見てくれなかったクローディアがあることをきっかけに関わろうとしてくるのです。(まぁ、ヴァイオレットが本気でクローディアを好きだったのかと言えばその辺りは悲しい事情が重なっているので何とも言えないけど。)
そんなクローディアや傷つくできごとから、ヴァイオレットの心を守ろうとしているのが幼なじみのユラン。
彼は、クローディアと何かあるようでクローディアを避けてきましたが、ヴァイオレットのために…
「別に俺は…メアリージュンが傷つこうが不幸になろうが関係ないし、クローディアが何をしようがどうだっていい。
でもそのせいでヴィオちゃんが矢面に立たされるなら話は別だ。ヴィオちゃんを傷付ける奴は誰であっても許さないから」
と言い放つのです。何てカッコイイ♡ユランとヴァイオレットの今後が楽しみです。
ヴァイオレットに何かと関わってくるクローディアもいますが笑
さて、家族関係にかなり深刻なものを抱えていて、父親は相変わらずヴァイオレットを愛していない。
そんなシリアスな側面もありますが、絵の可愛さによって深刻さが緩和されています。その点でも、原作よりも漫画の方がおすすめですね。(引用元:原作 空谷玲奈 作画 はるかわ陽「今度は絶対に邪魔しませんっ!」より)